あれは梅雨に入ったばかりの頃でした。夜中にふと目を覚ますと、静かな寝室までキッチンの蛇口から響く「ポタ、ポタ…」という小さな音が聞こえてくるのです。トイレの詰まりが配管交換しても昭島市で漏水した最初は何かの水滴だろうと気に留めませんでした。昼間は他の音にかき消されてしまうせいか、その存在を意識することもありませんでした。しかし、夜が深まるにつれてその規則正しい音が耳につき始め、次第に気になって仕方なくなりました。「まさか、水漏れ?」とぼんやり思いつつも、「これくらいなら大丈夫だろう」と、その時は特に何もせずそのままにしていました。 そんな日々が数週間続き、いつものように水道代の請求書が届きました。開封してまず目に飛び込んできたのは、想像をはるかに超える金額でした。いつもと比べて明らかに高いのです。思わず二度見してしまいました。「なんでこんなに?何か変わったことはしたかな?」と記憶をたどってみても、特に思い当たる節はありません。そういえば、あの蛇口のポタポタ…。もしかして、あれが原因なのか? すぐにインターネットで「蛇口 ポタポタ 水漏れ 水道代」と検索してみました。そこで知った事実に、私は大きな衝撃を受けました。たった一滴の水漏れが、一日に数十リットル、一ヶ月で数百リットル、さらには数千リットルもの水の無駄につながり、それがそのまま水道代に直結するというのです。自分の家の蛇口から流れ出ていたのは、単なる水滴ではなく、文字通りお金だったのかと、その時初めて恐ろしくなりました。自分の無関心が、こんなにも大きな損害を生んでいたのかと、深く反省しました。 これはすぐに何とかしなければ、と決意しました。幸いなことに、原因の多くは蛇口内部の部品の劣化であることが分かり、自分でも修理に挑戦できる可能性があることを知りました。動画サイトで手順を見ながら、工具と交換部品を買いにホームセンターへ走りました。しかし、実際に蛇口を分解しようとしたところ、古いタイプだったせいかネジが固着していて全く動かないのです。無理をすれば壊してしまいそうだったので、ここはプロに任せるべきだと判断しました。 すぐに地元の水道修理業者に連絡し、来てもらうことになりました。手際よく蛇口の状態を調べてもらい、やはり内部の部品が劣化しているとの診断を受けました。数十分の作業で修理は完了し、あの忌まわしいポタポタ音は嘘のように止まりました。業者の方から、水漏れを放置すると水道代だけでなく、蛇口本体の寿命を縮めたり、場合によっては建物の構造にまで影響が出たりすることもあると聞き、早期に対応して本当に良かったと実感しました。 修理後の最初の水道代の請求書を見た時、金額がいつものレベルに戻っているのを見て、心底ほっとしました。たかがポタポタ、されどポタポタ。あの小さな水漏れが、どれほど大きな無駄を生み出していたのかを身をもって知った経験でした。もしあなたの家のどこかの蛇口からポタポタと水が漏れていたら、どうかそれを小さなサインだと思わないでください。それは水道代に直結する、無視できない警告音です。早めに原因を調べて対処することが、無駄な出費を防ぎ、安心して暮らすための一番の近道なのですから。
蛇口ポタポタ侮るなかれ水道代が青天井になる前に